「目の前に黒いものがちらちら動く」 「糸くずのようなものが飛んでいる」と感じるのは、いわゆる「飛蚊症」といわれる症状です。
多くは生理的な原因で起こっているもので心配ないものですが、中には病的なものもあり、急激な「飛蚊症」に出現時には眼科受診が必要です。
- 後部硝子体
剥離(生理的飛蚊症)
「後部硝子体剥離(生理的飛蚊症)」は加齢により硝子体(目の中のゼリー状のもの)が変性した状態で、60歳代の30~60%に見られる老化現象の一つで、病的なものではありません。
症状
目の前に虫が飛んでいるように見える・目を動かすと黒いものがついてくる・目を閉じるとチカチカと光が見える・視野が欠ける
原因
目の中に透明なゼリー状の硝子体というもので満たされており、加齢で肌にじわが生じるように、この部分が変性し濁るため、影が網膜に映って黒いものに見えます。
また、硝子体は網膜にくっついていますが、変性に伴い硝子体が網膜から離れても、この部分が黒い点のように見えます。
生理的なものなので、特に治療は必要ありません。ただし、視野が欠ける病的なもの(網膜剥離など)かそうでないか判断することはできませんので、症状が急激に変化した際は、眼科で検査を受けて下さい。